マクドナルドでの勤務経験がビジネスの専門学校よりも社会で役立つ理由

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  • マックの時給安いから違うアルバイトしようかな。でも…
  • マックとは別に掛け持ちしようかな。でも…
  • マックをそろそろ辞めようかな。でも…

 

「でも…」と考えているあなた。

マクドナルドを辞めよう、他のアルバイトを探そうと思っているけど、マクドナルドの経験が他で生きるのか自信がなく、踏ん切りがつかない気持ち、とてもわかります。

私は、マクドナルドでの勤務をアルバイトからスタートし、エリア店長を務めました。

 

現在はWebライターとして、マクドナルド時代に培った「経験」をベースにさまざまな媒体で執筆活動をしています。

 

マクドナルド時代とはまったく違う職種に就いている私ですが、退職後に「マクドナルドの勤務経験は、ビジネスの専門学校より役に立つ」と実感しました。なぜ私がそう思うに至ったのかを、お伝えします。

 

マクドナルドのアルバイト経験が社会で役に立つ!

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じつは、マクドナルドのアルバイト経験は社会に出てからも役に立つことばかりです。

私はマクドナルドで働いている人なら毎日やっている「いつもやっていること」が社会に出てから、とても役に立つということを知りました。

 

マクドナルドの業務は「ハンバーガーを作って売るだけ」ではない

マクドナルドの仕事は「ハンバーガーの製造・販売とそれに伴う付帯業務」です。

 

ハンバーガーを作って売るだけ」

 

このシンプルな仕事がいかに大変か。あなたは知っているはずです。

 

  • 30分に1回の入念な手洗い
  • 床に落ちた調理器具や食材を拾ったときの入念な手洗い
  • 調理器具の入念な洗浄殺菌
  • ハンバーガー用ミートの徹底した温度管理と保存管理
  • 接客時の言葉遣いと言葉の順番

 

などなど、ハンバーガー1個を売るだけの仕事には、多くの仕事が詰まっています。

アルバイトレベルでも覚えきれないほどの仕事があるのにもかかわらず、マネージャーや店長になると、さらにたくさんの仕事をしなくてはなりません。

 

売り上げや在庫状況の数字と睨めっこして、食材の発注。備品の準備やアルバイトの勤怠管理まで行っているのです。

 

マクドナルドでの業務は「ハンバーガーを作って販売するだけの仕事」だととらえがちですが、実際にはたくさんの「仕事の積み重ね」によって実現しています。

 

マクドナルドのプラチナルールは「サービス業の極致」

マクドナルドのサービスは「プラチナルール」が基本です。プラチナルールとは、相手がしてほしいと思うサービスをすることであり、「サービス業の極致」だと言えます。

 

10年以上前のマニュアルには「ゴールデンルール」と記載されていました。ゴールデンルールとは「自分がしてほしいと思うサービスをすること」です。


ゴールデンルールの考え方は間違ってはいませんが、究極のサービスとしては決定的に足りないものがあります。それはサービス満足度の基準が「相手」ではなく「自分」であることです。

 

たとえば、ラーメンを食べに行って最初に提供される「水」。

自分だったらお客様の目の前に冷たい水の入ったコップを置いて「ご注文お決まりでしたらお呼びください」と言われれば満足かもしれません。

 

相手基準で考える場合、そのお客様の状況によって求められるものは異なります。お客様によっては、冷たい水ではなく、温かいお茶や氷の入っていない少しぬるめの水が欲しいと考えている場合もあるのです。

 

プラチナルールで対応するのであれば、「温かいお茶」や「氷の入っていない少しぬるめの水」も準備しておく必要があります。

 

「相手がしてほしいと思うサービスを提供する」マクドナルドで学べる役に立つことの1つです。

 

「Up to You」のマクドナルドマインドが筆者の人生に与えた影響

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私は元マクドナルドの店長です。

現在はWebライターとして、飲食業や製造業、金融業やサービス業などさまざまな業種の企業からお仕事をいただきながら執筆活動を生業にしています。

私がいつも大事にしているマクドナルドで得た「学び」と「気づき」は

 

Up to You(すべてはあなた次第)

 

というマクドナルドマインドです。

 

少しだけ自己紹介をさせてください。

 

私は16歳の高校1年生のときからマクドナルドで働いてきました。

高校を中退し、18歳の誕生日にスウィングマネージャーに昇格しました。

その後自分の夢を追いかけて、マクドナルド1度目の退職。

首都圏のマクドナルドで働きながら「音楽」という自分の夢を追いかけます。

 

夢は破れましたが、人生の伴侶を見つけ、もっと割の良い仕事をと2度目の退職。

しかし、その割の良い仕事が合わずに体を壊し、結局退職。

妻と一緒に地元へ戻ります。

 

そして最初にお世話になっていた地元のマクドナルドに復職し店長を目指します。

25歳でセカンドアシスタント、28歳でファーストアシスタント、29歳で店長に昇格しました。

31歳で退職するまで、ドライブスルー2店舗と商業施設内の3店舗、市街地内の1店舗で店長として働いてきました。

 

2度の退職と復職はすべて自分で決めたことです。

もしかすると、首都圏のマクドナルドに留まっていれば、新宿や渋谷のような派手なお店で店長をやることもあったかも知れません。

ですが、退職して新しい職に就いたことや、地元に戻って前のお店で働くことを決めたのはすべて「自分」です。

 

店長を目指すことや、今現在Webライターという職を選んだのも「自分」です。

つまり、マクドナルドマインドの「Up to You」は、私の人生選択において、新しいステージに飛び込むための後押しをしてくれた言葉なのです。

 

もちろん、マクドナルドで学んだビジネスマインドはたくさんあります。

たくさんの学びの中でも、この「Up to You」こそ、マクドナルドで学び、気づいた私の「一番の財産」なのです。

 

社会役立つマクドナルドで学べる経験

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マクドナルドの仕事は社会で必要なことを教えてくれます。

具体的にどのようなものなのかをご紹介しましょう。

 

クルー編:シンクワークから学べる「段取り力」

クルー、つまりアルバイトで働いているときに必ず行なう仕事が

 

シンクワーク

 

です。

シンクワークでは「段取り力」が養われます。

 

マクドナルドの洗い物は大量で、どのアイテムもサイズが大きく、普段家庭で洗うようなサイズのものがほとんどありません。



洗浄と殺菌、乾燥という複雑なステップがあるうえ、、時間も限られています。

 

そこで重要になるのが

 

「段取り力」

 

です。

 

実際にマクドナルドのシンクワークを振り返ってみましょう。

 

  • 右側のシンクタンク内に洗浄用のお湯を張り、左側のシンクタンクに殺菌用の薬剤を入りのお湯を張る。
  • 洗い物をサイズ別、種類別に分別する。
  • 分別したアイテムを洗浄して、殺菌剤に〇分浸けおく。
  • 浸けおき時間が過ぎたら、専用の乾燥マシーンに入れる。

 

定められた時間内に大量の洗い物を行なうのは、ただ手を動かすスピードが速いだけでは達成できません。

段取りを正しく出来て、はじめて時間内に大量の洗い物を処理できるのです。

 

シンクワークで培った「段取り力」はさまざまなことに役立ちます。

会社で大量の書類仕事を与えられたとしましょう。

上司からは「残業しないで」と厳命されています。

手当たり次第に書類を処理しても終わる量ではありません。

 

ここで「段取り力」の出番です。

書類の難易度別、自分が得意な書類別に分けて、1つづつ「書類の山」を処理していけばいいでしょう。

 

どんな業種でも「段取り力」は重要な力です。

マクドナルドのシンクワークで培った「段取り力」はあなたの社内での評価を高めてくれることでしょう。。

 

クルー編:スマイル0円の「おもてなし力」

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接客中に子供から言われる「スマイルください!」。

メニューにも「スマイル 0円」と書かれていますよね。

この「スマイル0円」こそ、社会に出てからの「おもてなし力」に役立つのです。

 

マクドナルドのプラチナルールは

「相手がしてほしいと思うことをする」こと。

 

子供が元気いっぱい「スマイルください!」と言ってくれるのは、あなたに対して「スマイル」を求めているからです。

 

メニューに書かれた「スマイル0円」の要求に対応することにも、「相手がしてほしい」ことに応えるという、マクドナルドマインドが詰まっているのです。

 

相手の立場に立つ「おもてなしの精神」は、さまざまな業種で必要となります。

マクドナルドで培った相手の要求になるべく応えるというスタンスは、必ず他の会社で勤めるときにも役立つことでしょう。

 

トレーナー編:「教える」と「導く」の違いが「伝える力」を育む

アルバイトクルーとして経験を積み、後輩に仕事を教える役割を持つのが「トレーナー」です。

トレーナーの仕事は「仕事を教えること」だけではありません。「できるように導くこと」も大切なのです。

 

教えることと、導くことは違います。

 

ただマニュアルに沿って教えるのは、なにもトレーナーでなくても出来ること。

教えたマニュアルが正しく出来ているかを観察して、もし出来ていない場合には適切なタイミングで正しい手順を導き出してあげることが重要です。

 

この違いを理解できれば「伝える力」が身につきます。

 

言葉の選び方や伝える順番、相手の話を聞くスキルなど、さまざまな「伝える力」を養えるのがトレーナーの魅力であり、社会で役立つことなのです。


スター編:フロアサービスで身につく「状況判断力」

スターとしてマクドナルドを経験することで「状況判断力」が鍛えられます。忙しい時間帯に同時多発で起こった問題を適切に処理することが求められるからです。

 

マクドナルドにおけるスターの役割は多彩です。

 

子供たちに対してマクドナルドの楽しさを伝え、客席で困っているお客さまのサポートを行なうことがメインの仕事です。

一番忙しいのはお昼のピーク、とくに11:30~13:30の2時間でしょう。

客席案内やオーダー待ちのお客様への対応など、さまざまな仕事が同時に発生します。

 

このように、仕事の優先順位を決めるときや突発的なアクシデントなど、さまざまなシチュエーションで判断力が求められるのです。

 

お昼のピークで培った状況判断力は、あなたの決断スピードを早め、仕事の処理能力だけではなく、さまざまなシーンで活躍するでしょう。

 

MGR編:発注業務は「経営力」を養える

マネージャーとして最初に覚える仕事が「発注業務」です。

ハンバーガーに必要なパン(バンズ)や野菜類の発注から、ハンバーガーを包むラップ、トイレのハンドペーパーに至るまで、さまざまな物を予測して発注しなければなりません。

 

この発注業務こそ、在庫管理能力や経営力といったビジネススキルを養える場なのです。

マクドナルドをビジネスとして捉えたときに重要なのが「利益」です。

利益は売上から経費を差し引いた金額になります。

 

もし発注業務に失敗し、ハンバーガーに必要なパンを大量に発注したとしましょう。

消費期限のあるパンは期限を過ぎるとすべて廃棄しなくてはなりません。

 

このロスこそ、店舗経営を圧迫する要因になるのです。マクドナルドで培った「経営感覚」は他業種でも大いに役立ちます。

 

MGRの発注業務をマスターすることで、在庫管理能力や経営力といったビジネススキルが身につくのです。

 

MGR編:シフトマネジメントがマクドナルド経験の応用力を養う

今まで学んできたマクドナルドの経験を社会で活かすためには「応用力」が求められます。その応用力を鍛えられるのが「シフトマネジメント」です。

 

OJT(On The Job Traning)という言葉があります。日本語では「現任訓練」と訳されます。OJT、現任訓練とは実際に職場で実務を行なわせる「従業員教育」のことです。マウドナルドにおけるOJTでもっとも厳しいのが「シフトマネジメント」の時間でしょう。

 

クルーの頃から身に着けてきた多くの経験はまさに「シフトマネジメント」のためにあると言っても過言ではありません。

 

  • 段取り力
  • おもてなし力
  • 伝える力
  • 状況判断力
  • 在庫管理力
  • 経営力

 

シフトマネージャーのゴールは配置された人員を活用して、最大限の売上をあげることです。準備段階の「段取り力」を活かし、「「伝える力」で人員に適確な指示を与える。忙しい中でも「おもてなし力」を発揮しながら「状況判断力」でより売上に影響を及ぼす行動をとる。

 

売上に応じたハンバーガーやポテトなどの原材料を管理する「在庫管理力」や次の忙しい時間帯に向けた人員調整といった「経営力」も必要です。

 

これらの経験は、ビジネスパーソンとして社会に出てからも役に立つはずです。営業前の段取りや接客中のスマイル、自社の商品を伝える力に先方のニーズを汲み取る状況判断力。大量注文に対する在庫管理能力や自社の利益をいかにして増やすかという経営力に応用できるでしょう。

 

私が個人的にマクドナルド経験をフルに活かしていると考える職種は「保育士」です。スターであれば、状況判断やおもてなし力、伝える力が必要になるでしょう。常日頃から子供と接する機会の多いスターは、多くの子供たちの管理を任される保育士の実地研修にも匹敵するほどの経験値を得られるのです。

 

そのほかにも、元トレーナーでスポーツジムのインストラクターをしている人もいます。全員とはいいませんが、マクドナルドで培った経験を自分の人生の糧にしているのです。

 

マクドナルドを辞めるのは簡単です。

店長に「辞めます」と伝えるだけで済みます。

 

でも一度だけ、今まで経験してきた仕事を振り返ってみてください。

 

社会人として役に立つマクドナルドの仕事、マクドナルド学はどんなビジネス専門校よりも多くの学びや気づきを与えてくれるはずです。

 

マクドナルドで活躍している有名人

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芸能人や著名なビジネスマンの中には元マクドナルドという経歴を持つ人が多く存在します。

ここでは、元マクドナルドで活躍している有名人をご紹介します。

 

世界一の富豪・Amazon創業者:ジェフ・ベゾス

日本円で20兆円の資産を持つ世界一の大富豪がAmazon創始者ジェフ・ベゾス氏です。

勤務期間は16歳の夏休みだけでした。

彼のインタビューではマクドナルドで働いた経験について次のように語られています。

 

”最もチャレンジングだったのは、ラッシュの時間帯に全てを正しいペースで進め続けることだった。わたしが働いていたマクドナルドのマネジャーは極めて優秀だった。彼は自分の下で働く10代の若者をたくさん抱え、わたしたちをどんなときでも集中させてくれた」


「真面目に取り組みさえすれば、どんな仕事でも責任感を身につけることができる。ティーンエイジャーとしてマクドナルドで働けば、多くを学べるだろう。学校で学ぶこととは違う。その価値を見くびってはいけない!」”

引用元:Golden Opportunity: Remarkable Careers That Began at McDonald's

 

マクドナルドの体験が現在のAmazonのベースになっているのかも知れませんね。

 

俳優・元ジェダイの騎士:マーク・ハミルトン(ルーク・スカイウォーカー

スター・ウォーズ3部作の主人公であるルーク・スカイウォーカー

ルーク役で有名なマーク・ハミルトンも元マクドナルドです。

今はジェダイの騎士ですが、はじめてのアルバイトはマクドナルドだったのです。

 

多才な魅力を持つ俳優:山田孝之

中学校3年生の時に東京でスカウトされ、現在は多くの作品で主演をつとめている山田孝之氏。

彼もまた下積み時代にはマクドナルドでアルバイトをしていました。

ドラマやバラエティで見る、あのままの人柄は昔から変わっていなかったそうです。

 

元日本一の店長でYouTube講演家:鴨頭嘉人

最近知名度を上げているのが、YouTube講演家でもある鴨頭嘉人氏です。

日本一の売上を達成した店長でもあります。

現在はYouTubeを主戦場に、マクドナルドで学んだことなどをテーマにした講演を行っています。

 

ちなみに、私筆者は鴨頭氏とは同じ時代のマクドナルドを過ごしていました。

鴨頭氏が店長をしていたお店で店長をしていたこともあります。

昔から「伝える力」の強い人でした。

 

マクドナルド経験を活かすも殺すも「Up to You~すべてはあなた次第」

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マクドナルド経験はあなたにとって、あなたの将来にとって大きな財産になるでしょう。

ただし、財産にするのも単なる青春時代の思い出で終わるのも「すべてはあなた次第」です。

あなたの「役に立たせたい!」という想いが、マクドナルド経験を大きな糧に変えられるます。

 

この記事を休憩中に読んでいた方。そろそろ休憩も終わりですね。

この記事で少しでも「マクドナルド経験を役に立たせたい!」と考えるなばら、ぜひ元気に「休憩戻りました!」とマネージャーに伝えてみましょう。

たったそれだけのことで、あなたのマクドナルド経験は「青春時代の思い出」から「社会人にとって重要なビジネススキル」に変わっていくのです!